ネパールNGOスタッフ学校設立に向けて

2010年4月26日月曜日

初出勤

ネパールの休日は土曜日で、日曜日は普通の出勤日となる。という訳で、今日はネパールでの最初の出勤日となる。昨日はバラジュー庭園に蓮を植えに行っていたのだが、代休などというものは存在しないようだった。
ネパールの事務所は政府要人等を招待する事もあるという話で、日本の事務所と違いそれなりに立派な家だった。あくまで外面だけの話。事務の規定やOA化は・・・・・。ここでは触れない事にしておく。
予算にゆとりのあるよほど体制のしっかりした団体以外、NGOの事務体制はきちんと整備されていないところが多い。

僕は会社を経営していた事もあるので、経理や事務マニュアルの作成、事業計画書作成等、一通りの事はできるのだが、理事長は予算を割いてまでやる事では無いと考えているようだった。ネパールにはネパールにあったやり方があるという事だった。

日本から持ってきた電子機器はほとんど壊れてしまったらしい。電圧が違うのに変圧器をかまさずに使ってしまったりするそうだ。テフロンコーティングのフライパンは固いスポンジで洗うためボロボロ。洗濯機には洗剤を適当にぶち込んで泡まみれにしてしまったらしい。何度注意してもダメらしいのだ。ネパール人恐るべし・・・。

事務所には12歳のかわいい女の子が居た。父親は身体障害者で蒸発。母親は彼女を引き取らずに他の男性と結婚したという事で、父親側の祖父母が今まで彼女を育てていたらしい。その祖父母も年のためこれ以上彼女を育てていく事が困難で、村でも問題になっていたという事だった。彼女は1年しか学校に通っていなかったそうだが、頭の良い子らしいので、明日飛び級の試験を受けるという話だった。
取り敢えずはこの家(事務所?)から学校に通わせるという話で、理事長が養女にする事も検討しているという話だった。孤児を育てていくのは初めての事例なので、大切に見守っていきたいとの事だった。

ネパールではこういう話は少なくない。ネパール全体で4万人の子供達が孤児院に入っており、そのうちの半数はカトマンズにいる。ネパールの孤児院に居る子供達は必ずしも両親が居ない子ばかりではなく、親がいても経済的に育てられない子供も預けられているらしい。僕はまだこの国に来たばかりで、この国の現実を分かっていない。これからは自分自身の目で、この国の現実を確かめていきたい。