ネパールNGOスタッフ学校設立に向けて

2011年6月20日月曜日

日本語教師の仕事

ネパールで新しいビジネスを始めようと思っているのだが、なかなか思ったようにはいかない。ネパールでは人口の80%が農業に従事しているので、この国を良くする為には農業の効率化を進めなければいけない。そう考えてローテクでできる安価な水耕栽培の実験を始めてみたのだが、見事に失敗。水耕栽培用の道具は自作してみたのだが、水漏れが止められず、また一部の部品で耐久性のありそうなものが見つからずに挫折した。液肥の成分等を調べ化学的に合成してみたりもしたのだが、ネパールではコスト的に採算が取れない。自分の専門分野でも無いので他の事業の可能性を探すことにした。
自分自身の面倒も見られない人間が他人を助けることなどできるはずが無い。そう思ってネパールで出来る事を色々探してきたが、なかなかこれといったものが見つからない。自家醸造のお酒や納豆・もやし等の食材やそれらを使った料理を作ったりもしてみたが、その程度のことは既に他の日本人がやっている。最近はレストランやパン屋等が増えたが赤字の店がほとんだ。とてもじゃないが生活の基盤を作り、この国をより良く変えていく力にはならない。事業を始める場合はこれから成長する分野で独自性を持った内容にしなければならない。僕にはもう少し時間が必要なのかもしれない。

そんな事を考えていた折、奥さんが日本語を教えている学校で日本語教師をして欲しいという話が出てきた。はっきりいって日本語教師の仕事はお金にならない。授業の1コマが175ルピー。土日は休みで一日の授業は1~2コマ。(*^_^*)
しかし、カトマンズでの多くの仕事はこんなものだ。フルタイムで常勤の仕事をしている人は少数である。失業者の数は多く、働く意思はあるものの充分な仕事が無い人はもっと多い。僕自身は利子生活者のため無理に働く必要はないのだが、今後の活動のためには人間関係をつくっておく必要がある。また、教育の仕事に携わりたい僕にとって、何か得ることもあるだろうと思い、しばらく日本語教師をしてみることにした。